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新たな技術・商品やサービスの開発で助成金・補助金を受給するコツ




制度の特徴
申請書作成上のポイント
助成金の上手な活用方法

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制度の特徴

 新たな技術・研究開発や新規サービスに対する助成金(補助金)制度(以下、「研究開発型等助成金」)の活用にあたって、先ずは制度の特徴を確認しておきましょう。
募集時期(期間)
 一般的に雇用関連型の助成金の場合、ほぼ通年で募集が行われているのに対し、研究開発型の助成金は一定期間(約1ヶ月程度)にのみ募集が行われます。
 募集受付の前に助成主体となる機関のホームページ等で発表が行われます。国の予算との関連から、多くの場合、受付期間は1月〜4月に実施されます。
 
  従って、常日頃から、自社の受給可能性が高いと思われる助成金の募集要件のチェックはもちろん、募集情報に対してもアンテナを張っておかなければいけません。

 意識的に情報収集に取り組まない限り、殆どの場合、申込み機会を逃してしまうといえるでしょう。 
 
対象となる企業
 一般的に法律で定める中小企業であれば、業種を問わず申し込むことは可能です。
 補助金の対象で研究開発費や商品開発費を対象としているケースが多いことから、申込み機会は製造系業種が多いといえますが、独立行政法人・中小企業基盤整備機構が実施する
事業化助成金」や「経営革新計画の認定企業への補助金制度などでは、小売業・サービス業も含めた幅広い業種で利用可能となります。
 また、IT関連事業等、事業のテーマを限定したものもあります。

事業化助成金:採択テーマ一覧・活用事例集(資料:中小企業基盤整備機構)

対象となる事業費(経費費目)
直接人件費
 対象となるプロジェクトに関与する従業員のものが対象となります。
この場合、厚生労働省関連の人件費の支給要件でよく見られる新規雇用等に関わらず、既雇用従業員の人件費も対象となる点が特徴的です。
外注費のみを対象とする場合など、制度によって取り扱いは異なるので、取り扱いに注意が必要。
機械装置等の賃借・購入費
試作・開発等に伴う諸経費
その他の費用
 特許取得に伴う費用、出張旅費、マーケティング調査費、広告宣伝費など

提出書類
(1)事業計画書および補足説明資料
 事業(申請)者の概要、事業計画およびその明細、経費明細 等
 プロジェクトの実施に至った背景に始まり、事業の新規性(差別性)や成長性(市場開拓見込みなど)、事業スケジュール等、その詳細を記述します。

 補足説明資料等は任意添付となってるケースが多いですが、申請書本体のみの限られた記述では、プロジェクト内容が質および量とも正確に伝え切れず、実質的に補足資料の添付は必須と言えましょう。
 この結果、補足説明資料を加えた事業計画関連資料のボリュームはA4用紙で20〜30頁程度が目安と言え、申請者は限られた期間内(1ヶ月程度)で、これらの書類作成を行う必要があります。

 このことから、受付期間前からの事前準備(関連情報収集、事業スキームの構築等)をしっかり行うことが重要となります。

(2)企業情報に関する書類
 直近の確定申告書、決算書 登記簿謄本 等
 上記に加え、納税証明書や課税証明書の提出を求められることもあります。
助成金はもちろん、融資等の公的支援策を受けようとする場合、原則、税金類の完納が条件になります。

選考方法
(1)資格審査(1次選考)
 申込み要件に定めている、「助成対象者」および「助成対象事業」に適合しているかの審査が行われます。

(2)書面審査(2次選考)
 申込み提出した申請書にもとづき審査が行われます。ここでは例として事業化助成金のケースを見ることで、助成の対象となる事業の特色が明確になってきます。

 
申請書作成上の重要項目次の通りです。
【終了後2年以内の事業化可能性】
 事業終了時における到達目標とそれに至る根拠が問われます。客観的と判断される目標を掲げ、それを実行するための実現可能な体制作りが求められます。

【新規性・成長性】
 技術的および製品的な側面から、その新規性が問われます。
プロジェクトの類似事業分野における技術水準の現状、問題点等から、どのような課題があり、解決手段としての当該プロジェクトの斬新性や他社との違いはどのようなものであり、その上で、結果としての有効性等を明確に示すことになります。

 また、当該プロジェクトの成果に対する市場の潜在ニーズの高さや、自社の市場開拓可能性を明らかにすることで、プロジェクトの有益性を訴求します。
 この場合、特許等の取得は審査上有利な材料になります。

【事業遂行能力等】
 社内実施体制、従事者の経験・能力、社外協力体制等、どのような組織体制でプロジェクトに取り組んでいくのかが問われます。
 現状にのみならず、プロジェクトの成果を向上させるような、今後のノウハウ習得の予定や、将来の社外の有力提携先などがあれば、積極的に記述します。
 また、プロジェクトに掛かる総事業費が、財務内容および調達資金計画からみて無理のないものであるかを、融資等の助成金以外の資金調達計画及び決算書などにより、その妥当性が評価されます。

【社会貢献性】
 公的資金の活用においては常に要求される事項です。
 代表的なものとして、環境配慮や健康志向、高齢者対応などがありますが、ビジネスモデルを構築する際に、基本となるコンセプトとしてその思想を反映させておくことが肝要です。

(3)面接審査(3次選考)
 書面審査の通過後、最終審査として一般的に面接審査が行われます。プレゼンテーションおよびヒアリングが実施され、プロジェクトの実行力が問われます。 

申請書作成上のポイント

補足説明資料について
  補足説明資料では、以下の内容を中心に記述していきます。
●申請書に記述したプロジェクト内容に関して、より具体的な詳細な取り組み内容
●業界特有の専門用語など、わかりにくい用語に関する補足説明

 
補足説明は詳しすぎるぐらいで、実際は丁度よいぐらいになるかと思います。
私の場合、申請書作成のお手伝いをする上で、まず最初に事業内容についてヒアリングを行いますが、その場ですべて理解するのはかなり難しいものです。
 
 どれほど素晴らしい事業構想であっても、それが第三者に対して正確に伝わらなければ、それは無意味となります。
 助成金の審査員は、申請企業の業界事情や動向に対し深い認識があるわけではなく、その点を念頭に書類作成を進めることが重要です。

 申請書の作成の過程で、必ず第三者的な視点で上記のチェックを入れましょう。
 
質問の題意に沿った記述を心がける
 何を当たり前のことを?、と思われた方も多いことと思います。

 通常、申請書への記載事項は膨大な量になります。また、質問事項には、似たような内容に関して切り口を変えて聞いてくるものが多くあります。
 殆どの事業主の方にとって、これらは不慣れな面倒な作業となります。

 書き込みを進めていく中で、気付かないうちに同様な内容を重複して記述していたり、文章の前後関係を無視した記述になり、気を付けているつもりでも、結果的に質問内容にそぐわない記述になりがちです。
 このような誤った記述で申請すれば、事業内容の良し悪し以前の問題として、承認されることは極めて難しいものとなります。
 質問内容を正確に理解した上で、申請書へ記述内容を適切に割り振ることが求められる、と言えます。
 図表を効果的に使用するなど、情報を解りやすく審査員に伝えるための工夫も大切になります。

 
 新規事業への取り組みが旺盛で、かつ助成金活用への挑戦意欲が高く、これまでに何度も受給実績のある会社が存在します。
 助成金申請書の記入スタイルは、多少の違いはあれ、どの制度も基本的な記入スタイルは類似しています。受給実績のある会社は、申請書記入上の要点を把握しており、その後の申請機会においても好結果へと繋がるようです。
 敷居が高いからといって敬遠するのではなく、先ずは挑戦してみるという姿勢が大切です。


助成金の上手な活用方法

 ここでは、助成金を活用してプロジェクトを成功させるためのポイントを挙げてみます。
助成金も含めた資金調達全体の計画を確認する
 助成金の対象となるプロジェクトを実行する場合、通常、事業総額は数千万円以上になる場合が殆どです。
 これに対し、先にお話したとおり(「■対象となる事業費(経費費目)」)、そのうちの一部の事業費を対象として補助金額が算定、支給されます。
 算定は、
 
対象となる事業費×補助率(1/2や2/3など助成金ごとに異なる)
で算定される金額です。

 
一般的に助成金の支給はプロジェクトの完了後、清算払いの形で支払われます。中には事業化助成金のように着手時に支給予定金額の二分の一が支払われるものもあります。)
 したがって、助成金を受給出来るからといっても、プロジェクトの開始直後からの数年間に発生する経費に対しては、何らかの資金調達手段によってカバーする必要があります。

 また、いくらプロジェクトの内容に自信があったとしても、一般的な承認率が10〜20%程度の助成金を全面的にあてにするのは極めて危険な行為です。
 助成金の承認が下りなかった時の他の資金調達手段として、民間融資等の代替手段を事前に検討しておくことが不可欠と言えます。

経営革新計画等、法律認定の取得を行う
 平成11年から国が実施している経営革新計画の承認制度は、その根拠法を平成17年度に経営革新支援法より中小企業新事業活動促進法に移行させ、現在に至っています。

 
企業が新しく商品やサービスの開発に取り組んだ場合などに、この法律の認定を受けることが可能となります。一般的に助成金の選考よりハードルが低いと言われています。

 
申請内容は、新規プロジェクトに関する事業計画や資金調達計画の作成がメインで、一般的な助成金の申請内容に類似するもので、助成金の活用を検討している会社にとって、ベースとなる事業計画書をそのまま経営革新計画に転用することで、事務負担の増加を軽減できます。

助成金活用上の経営革新計画認定のメリット
認定後、低利かつ長期の政府系金融機関等の公的融資信用保証協会の特別保証枠の活用等が可能となり、助成金の活用を検討中の企業が、上述のプロジェクト全体の資金調達計画を考える上でも、有効な手段になります
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前述の経営革新計画認定企業への補助金制度(都道府県単位で実施されているもの)の利用はもちろん、認定により国に認められた事業を行う企業として社会的信頼性が向上することで、それ以外の助成金・補助金の審査においても有利に働くと考えられます。
 事業化助成金のように申請書記入欄の中で、経営革新計画の認定の有無を確認するものもあります。

経営革新計画認定のコツ・活用法はこちら


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