
民間金融機関からの一般的な事業資金の調達に比べ、融資条件や申込み要件を有利に利用できるのが、公的融資や信用保証制度の活用です。
新規事業に取り組む際に、これらの制度利用を可能にするのが、国が定める中小企業新事業活動促進法による経営革新計画の承認制度です。
この承認制度は、新たな取り組みに主体的に取り組む中小企業を国が支援する制度として制定されたもので、公的融資や信用保証制度の他、税制等の優遇措置等、幅広い支援策が中小企業新事業活動促進法を根拠として設けられています。
経営革新計画の承認を受けるためには、事務所の本社が所在する都道府県の審査に合格しなければいけません。
審査には承認要件が定められており、この要件を満たす計画を策定する必要があります。
承認要件は、「新たな商品やサービスの開発や提供に取り組む 等」となっていますが、身近なところでの取り組み例を挙げると以下のようなものになります。
【経営革新計画の承認対象となる取り組み例】
■既存商品やサービスの付加価値の向上
■コスト削減
■顧客サービスの強化
■内部管理体制の一新
■IT化促進による業務効率の向上
■新たなビジネスモデルの構築および特許取得 等
これら以外にも様々な取り組みへの切り口で承認されています。
(参考)H18年度版経営革新事例集/中小企業庁
現在、自社で新規事業等への取り組み予定がある場合、是非、認定要件に該当するか否かをご確認下さい。

助成金・補助金と称され、主として公的機関により実施されているこれらの制度は、融資とは違い返済不要の資金です。
国等では、大企業と異なり資金調達手段に限りのある中小企業に対し、中小企業施策の一環として、さまざまな助成制度を実施しています。
事業の拡大を目指す企業にとって、自社の条件に見合う助成制度をいかに活用できるかが、非常に重要なテーマとなってきます。
助成金制度には、大きく分けて次の2種類があります。
■雇用関連の助成金制度<厚生労働省など>
創業(新規事業進出)時における人材の確保や雇用の維持(定年延長等)に対し、人件費の補助を行うものが中心です。
受給するために細かい要件を満たす必要がありますが、要件を満たすことでほぼ
100%受給が可能です。
■新技術・新商品開発や新規サービスの取り組みに対する助成金
(補助金)制度<経済産業省など>
雇用関連の制度に比べて、馴染みが薄い企業経営者の方も多いのではないでしょうか?
もしくは、
「制度があることは知ってはいるが、何だか色々あるようだし、自社でどの制度を利用すればいいのかさっぱりわからない。」
という方もいらっしゃるかと思います。
経済産業省などで実施されている新規事業への助成制度は、事業意欲が旺盛で、オリジナル性の高い商品やサービスの開発を目指す、優れた事業計画を持つ一方で、資金調達に課題を残す中小企業に対し、資金面でバックアップする制度として運営されています。

■製造業を始め、新たなサービスや商品の提供を行うサービス・小売業など、ほぼ全業種が対象となります。
■「中小企業新事業活動促進法による経営革新計画認定企業およびその事業」など、特定の法律に認定された事業を対象とするものもあります。
■国が実施するもののほか、各自治体独自が実施するもの、各省庁が管轄する財団が実施するものなど数多くのものあり、その種類は2,000以上、助成額は2,000万円以内程度のものが中心になっており、中には10,000万円を越えるものもあります。
膨大な数に及ぶ助成金制度の募集情報等は、その都度、担当する機関が単独で情報発信しているような状況で、利用者にとって、自社に相応しい制度の選択を困難にしています。
このように、新規事業に取り組む中小企業にとって飛躍の手段となるはずの多くの助成金制度は、その存在を知ってる方のみが上手く活用してる一方で、多くの事業主の方々が情報を得ることすらなく、利用機会を逃しています。
審査の特徴としては、雇用関連型のような細かい要件が要求されない一方で、一定の承認件数が定められており、申請後、事業計画内容にもとづく数回の選考過程を得た上で承認されます。
申込み件数に対する承認件数は制度ごとに異なりますが、承認率は10〜20%程度となっています。
申請後、事業計画の選考により採択が決まるところが、申込み段階で要件を満たし、申請が受理されるとほぼ100%受給される雇用関連型と大きく異なる点です。
さらに、会社ごとに取り組み内容が異なるプロジェクト間での競争になることから、一見、選考の審査への対策が困難と考えがちですが、助成金が公的資金であるという側面から、その対応策も見えてきます。

|